ファストファッションの問題とは？わたしたちができることも紹介！
こんにちは！かがりです。
ファストフードになぞらえて「安くてトレンド服が手に入る」と人気のファストファッション。しかし裏では多くの人や環境に影響があることを知っていますか？今回は現状と解決策について取り上げていきます。
ファストファッションとは？
ファストファッションの定義
1990年代のバブル崩壊後に登場した大量生産・大量消費型のファッションブランドやアパレルのことです。
トレンドをとらえたデザインを低価格かつ次々と新作をグローバルに提供しており、「安くてイケている」ことから若者を中心に火がつきました。
ファッションをめぐる問題
環境問題
1点目に水資源の利用や河川や海の汚染が挙げられます。
店頭に並んでいる洋服を見ていると、ファッションと水は一件関係があまりないように思われるかも知れません。
服1着をつくるためには約2300ℓ、浴槽約11杯分の水が必要です。特にファストファッションを生産している途上国においては染色や加工に使用される薬剤を河川や海に流失している事例も多く報告されています。
次に売れ残りや家庭で不要になった中古衣料が焼却されている廃棄問題が挙げられます。
家庭で不要になった衣服がどこへゆくのか、下の図を見ていきましょう。
（出典：環境省_サステナブルファッション より）
個人で不要になった衣服のうちリサイクルやリユースされている割合は34%、残りの66%は処分や埋め立てされているのが現状です。
また資源回収に出したとしてもその衣類がリサイクルされているとは限りません。
リサイクルをする繊維業界では、衣類の材質がリサイクルに不向きであるために実際は三分の一以下であり、リサイクル率が低い水準の一因と考えられるでしょう。
1度も着られることのなかった新品の衣服が焼却されている問題についても触れていきましょう。
現在日本国内だけでも年間に流通する29億着のうち半数以上の15億着が売れ残っており、その多くは「ブランドイメージを下げないため」に焼却処分されています。
この問題は近年食品ロスのように「衣類ロス」と呼ばれおり、特にファストファッションが上記のような廃棄問題を加速させてしまっていると言われています。
人権問題
アメリカで2015年に公開された映画「ザ・トゥルーコスト~ファストファッション真の代償～」では、生産現場のリアルが映し出されています。
映画序盤の舞台は最貧国バングラディシュのとある縫製工場。工場主は仕事を得るために仕方なく他の工場より安い価格で仕事を請け負い、そのしわ寄せは従業員の女性へと向かう。
作中でフォーカスされるのは20歳前後の子持ちの女性。働くために親戚に子どもを預け出稼ぎに来ているが生活もままならない賃金しかもらえないため、労働組合をつくり工場主に抗議をすると暴力を受ける。
また工場からの排水は先進国のように基準や法律が未整備のためそのまま排水され、地域の人々を難病に陥れている問題も起きていた。
場面は大きな会場でファストファッションブランドの代表者たちへ問題提起をしている女性司会者の姿に変わる。
「なぜこのようなことをしているのか」と詰めるが、「世界にはもっとひどい環境で労働をしている人々もおり、たいしたことではない」と彼らは答える。
皮肉のようにファッションブランドの宣伝ムービーが流れる。
「高級車に乗ればあなたはかっこよくなれる」、「この服をたくさん買えばあなたは幸せになれる」などどれも購買意欲を刺激する内容。
血と涙で生産されたファッションは、誰かの利益のために消費されてゆくのであった。
SDGsとファッション
国連で採択された2030年までに達成を目指すSDGs。
17のゴールのうちファッションと大きく関係性がある目標は以下の3つです。
- 目標12 つくる責任つかう責任
- 目標13 海の豊かさを守ろう
- 目標14 陸の豊かさも守ろう
目標12では生産者側には人々の健康を害するような労働や人権を無視するような行為が行われていないかなどが求められます。
目標13では海洋プラスチックを原料としアップサイクルでつくられた衣服ブランドが例として挙げることができます。
目標14では、例えば環境に配慮したオーガニックコットンを採用することで綿花栽培に使う農薬散布の量を減らすことができ土壌や農家の人々を守ることにつながります。
わたしたちができることって何だろう？
「ファストファッションやその問題について知ることができたけれど、具体的に自分にはどんな行動を起こせるのだろう？」
そう思う方もいるでしょう。
わたしからおすすめのアクションを3つご紹介します。
１ エシカルファッションやサステナブルファッションを選ぶ
「エシカル」は倫理的、「サステナブル」は持続可能性を意味しています。詳しい説明は本記事では省きますがどちらも環境や人に優しいファッションを目指した取り組みであるため、お店やネットショッピングの際には要チェックの注目ワードです。
２ リサイクルショップやフリマアプリで古着を購入する
古着はこだわりのある人が買うもので敷居が高いと思っていませんか？
フリマアプリでは慣れ親しんだブランドや普段使いできる衣類が多く出品されています。
できれば新品の衣服が欲しいな、と思っている人におすすめが「新品古着」。
リサイクルショップでは一度も着られることのなかった衣類がタグつきで販売されている他、フリマアプリでは「新品」カテゴリーで検索すると多くの商品がヒットします。
３お気に入りでテンションの上がる洋服を選ぶ
「安いから買う」 「流行りだから買う」
このような意識をわたしたち一人ひとりが変えていく必要があります。
毎年シーズンごとに、本当に自分が好きかわからない流行りの衣服をモデルやインフルエンサーのすすめられるがままに購入することがあなたの心を満たすでしょうか？
ずっと大切に着たいと思えるこだわりの一着を購入することで、社会問題の解決につながるだけではなくあなた自身も自然と満たされるでしょう。
まとめ
初めてファストファッションや、ファッション業界の闇を知った方もいるかもしれません。
問題は山積みで、解決には多くの努力が必要とされますが、今日この記事を読んでくれたことで問題を「知ること」が大きな一歩だと思っています。
問題を知ったことによりあなたの明日からの行動はきっと違うものになるでしょう。
